ライフメイツ社労士事務所blog

日本にいる家族や身近な人が亡くなった時の手続 (後編)

前回より日本で家族や身近な人が亡くなった時に行う手続きについて紹介しています。

3.生活まわりの手続、届出(なるべく早め)

以下は死亡した本人が加入していたサービス、契約で一般的なものを挙げました。届け出期限については個々に確認する必要がありますが、行政の手続についてはさほど厳密ではないようです。ただ各種保険料などの支払いや年金受給で、自動引落しや振込み手続きをしていると死亡後もそうした手続が継続され、後日支払・還付などの追加手続が発生しますので早い方がよいでしょう。

■社会保険:医療(健康)保険、介護保険
市区町村の役所で死亡の届出を行います。

■公的年金:国民年金、厚生年金、共済年金
日本年金機構、共済組合、企業年金連合会など加入している年金の保険者(運営団体)へ死亡の届出を行います。該当する場合遺族による遺族年金の申請手続も行います。

■金融機関:銀行、民間保険(生命/損害保険)、クレジットカード、証券会社など
それぞれの機関へ死亡の届出を行います。たとえ家族でも本人以外の方が口座内容を見たり引き出すには一定の手続きが必要で時間がかかります。特に亡くなられた方が生前入院していたり施設に入居していて早期に費用の支払いが必要な場合は注意が必要です。

■住居まわり:公共料金(光熱費)、不動産管理会社、電話、インターネット、など
こうしたサービスは月々の支払いが発生しますので解約手続を行います。

■各種免許/会員:免許証、会員権
それぞれの機関・団体へ死亡の届出を行います。自動車運転免許証については警察が窓口になります。

4.相続(なるべく早め。相続税申告は死亡後10か月以内)

■遺言確認
遺言があるとその内容に従う必要があります。もともと遺言を保管していたり、新たに遺言が見つかったとしてもその内容が正しいものかどうか家庭裁判所の検認手続きが必要です。遺言とは別にエンディングノートを書いている人はその内容も参考になります。

■相続税申告
亡くなられた方が一定額以上の財産をお持ちの場合に発生します。死亡後10か月以内に行います。財産については現金の他不動産、車、貴金属、株式など有価証券、ゴルフ会員権等があれば評価する必要があります。前述の通り本人以外の方が金融機関の口座内容を確認するには一定の手続が必要ですので早目に取りかかる方が良いでしょう。借金も相続の対象となります。(条件付きで放棄可能)

尚2015年1月に基礎控除の変更により相続税が免除となる非課税枠が縮小(減額)されましたので相続税の申告義務対象者が拡大されました。自分には関係ないと思われる方も念の為確認することをお勧めします。

■名義変更
相続人による相続の内訳がきまったら、不動産や車など登録が必要なものの名義変更をします。

 相続税の対象となる財産が既に明らかになっていて相続税の計算だけであればご自身でもできますが、金融機関の口座をお持ちの場合や不動産など現金以外の財産がある場合はいろいろとアドバイスしてくれる税理士などの専門家に依頼するのが良いでしょう。また相続権について親族間で揉めた場合は弁護士に依頼するのが良いでしょう。

 5.遺品整理

亡くなった方の財産は相続人に引きとられますが、財産価値のない家財道具、所有物については処分が必要となります。ペットがいる場合は物のように処分することはできません。新たな飼い主を探すか保健所へ引き取ってもらわなければなりません。

家族や相続人が処分することもできますが、遺品整理業者などの専門家に依頼することもできます。

6.その他参考情報

利用している銀行の口座、生命保険、株式、ゴルフ会員権、年金等について家族等が知らない場合、本人死亡後に調査するのは容易ではありません。できれば契約内容や書類について家族と生前に情報共有しておくことをお勧めします。また葬儀会社、税理士、弁護士などの専門業者へ依頼する場合は、サービス内容や手数料の面であまり良心的でない業者もいるので、信頼できる人から紹介してもらう、複数の業者から事前に見積もりをもらう、など慎重に選びましょう。

いかがでしょうか?実際に起こってみると慌ただしくてなかなかスムーズには手続きが進まないと思いますが、事前にこうした知識を身につけておけばある程度余裕をもって対応できることでしょう。